【声明】衆議院議員総選挙に便乗した大阪ダブル「出直し選挙」の強行に対する抗議声明
衆議院議員総選挙に便乗した大阪ダブル「出直し選挙」の強行に対する抗議声明
2026年1月、吉村洋文知事および横山英幸市長が、衆議院解散総選挙の日程に合わせる形で突如辞職し、「出直し選挙」を強行することを表明した。このプロセスは、民主主義の根幹である「公正な選挙」を地方·国政の両面で空洞化させるものであり、我々は以下の5点において、断固として抗議する。
1. 「選挙ハック」による不公正な日程と国政選挙の歪曲(2馬力選挙の問題)
1月16日の退職申し出からわずか4開庁日後の1月22日に告示という日程は、他候補の立候補を物理的に阻害する暴挙である。さらに、衆院選と同日に知事·市長選を行うことは、特定政党による「二馬力選挙」を可能にし、国政選挙の公平性を著しく歪めるものである。
知事·市長選の候補者や街宣車が「地方選の運動」として街頭に立つことで、実質的に同党の衆院選候補者の広報や党名の浸透が二重に行われることになり、他党に比して圧倒的な露出の格差を生み出す。これは地方自治の枠を超え、国政選挙という日本の民主主義の根幹を、地方首長の地位を利用した「巨大な党利党略の広報装置」としてハックする行為に他ならない。
2. 地方自治法および選挙制度の悪質な「脱法」的運用
地方自治法145条は、首長の辞職において30日前(市長は20日前)の申し出、あるいは議会の同意を求めている。今回、衆院選との同日実施という「公職選挙法の特例(114条)」を奇貨として、議会の同意も得ず、30日ルールも事実上無効化させたことは、法の精神を蔑ろにする「脱法」的運用である。二元代表制を軽視し、制度の空白を突いて権力を維持·拡大しようとする手法は、独裁的と言わざるを得ない。
3. 基礎自治体の軽視と行政審議の停滞
強行日程により、2月定例会に向けた来年度当初予算案の審議(政調会等)が延期·圧迫されており、府民·市民の生活に直結する予算審査が疎かになることは避けられない。また、選挙実務を担う基礎自治体への負担も甚大であり、府内市長らから上がっている抗議の声は、地方自治の現場を無視した知事·市長の独断専行に対する現場の悲鳴である。
4. 「費用の二重払い」による巨額の税金浪費
公職選挙法第259条の2の規定により、出直し選挙で再選された首長の任期は、あくまで「前任の残任期間」である。吉村知事が再当選した場合の任期は2027年4月までであり、わずか14ヶ月後には再び任期満了に伴う選挙を行わなければならない。 今回知事選挙に必要な経費約23億円という巨額の経費が、今回と来年、短期間に2度も投じられる。この「費用の二重払い」は、大阪維新の会が掲げる「身を切る改革」が選挙目当てのパフォーマンスであることを象徴しており、実際は政党の党勢拡大のために府民·市民の血税を浪費する、極めて不当な支出が行われている。
5. 次期統一地方選における「住民投票」への布石という危惧
今後、最大の懸念は、今回の選挙を「都構想への3度目の挑戦」の信任と称し、2027年4月の統一地方選挙において住民投票を同日または近日に実施することである。 住民投票は公職選挙法が一部準用されるに留まり、投票運動の制限がほとんど存在しない。そのため、住民投票が行われれば、維新側は「都構想推進」の名目で、通常の首長·議員選挙では許されない過剰に政治活動を無制限に展開できる。さらに、行政 (大阪府·市)が「広報」の名の下に公金を投じて推進派に有利な情報発信を行うことで、有権者は物量的に偏った情報に晒されることになる。 このような不公平な情報環境は、本来厳格に行われるべき首長·議員選挙の結果をも歪めるものであり、民主主義を根底から破壊する「情報の暴力」への懸念を強く禁じ得ない。
以上の通り、今回のダブル出直し選挙は、制度の私物化と国政·地方選挙双方への不当な干渉である。我々は、この民主主義を軽視する暴挙に対し、強く抗議し、健全な民主主義社会を守るため全力で取り組みを続けることを宣言する。
2026年1月21日
立憲民主党大阪府総支部連合会