衆議院解散を受けて
衆議院解散を受けて
本日、岸田総理大臣は衆議院を解散しました。
私たちは、6月に国会が閉じられて以降、憲法53条の規定に則って、臨時国会の召集を求め続けてきました。コロナ禍で多くの方が苦しむ中、国会を閉じていてよいのかという多くの声が届いており、「景気対策のためにも補正予算の質疑をするべき」と政府与党に訴えてきました。
しかし、岸田総理は国会開会後、新閣僚の顔見世だけ行い、予算委員会も委員会質疑もないまま解散を決めました。そして、岸田政権の覚悟が試された所信表明演説に対する代表質問でも、「新自由主義からの脱却」「民主主義の危機」の中身は十分に説明されず、総裁選で訴えてきた「金融所得課税の見直し」は先送りとなったのです。国民の声も聴かず、派閥の論理で身動きがとれなくなった岸田総理に、政策の方向転換をすることはとてもできないと考えます。
この間与党は「野党は反対ばかり」というキャンペーンを繰り返してきました。しかし、野党は今年の通常国会で46本の議員立法を提出し、約4割の18本を成立させました。政府提出法案も約7割を賛成でまとめ、成立させています。新型コロナ対策では、全国民に一律10万円の特別定額給付金や家賃支援給付金、低所得者ひとり親への給付金や自宅での抗体カクテル療法など、多くの政策を政府与党に先んじて提案し、国会審議や与党との折衝を粘り強く繰り替えして実現させてきました。政権をチェックし、政策を進める。どちらも私たちの大事な役割です。
今回の選挙の大きな争点は3つあります。1つは失敗続きだったコロナ対策の是非。2つ目は、株価だけ上げて格差と貧困を広げ、将来不安を高めてきた政治の是非。3つ目は、改ざん隠ぺいを繰り返し説明しない政治の是非。そして、ポストコロナの大阪経済の在り方についてもしっかり議論します。新自由主義の象徴であるIRは、もはやビジネスモデルとして成り立ちません。
分配なくして成長なし。立憲民主党は、「勝ち組・負け組」をつくり続けた人たちの既得権益ではなく、国民生活を守るため、「人と暮らし」に重点投資していきます。富裕層や超大企業への優遇措置を是正し、消費税を時限的に5%に引き下げて景気のよい循環を生み出し、所得再分配強化による経済成長を促していく。選択的夫婦別姓を早期実現するなど、多様性を認め合える当たり前の社会を目指していく。そして、繰り返された公文書の改ざん、隠蔽、破棄によって犠牲者まで出した自民党の長期政権に終止符を打ち、立憲主義・法治主義を回復させてまっとうな政治」を取り戻す。それが私たち立憲民主党の役割です。
日本の置かれた状況はすでに待ったなしです。根本から政治の閉そく感と停滞を打ち破るための選択は何か、国民に選んでいただく最大のチャンスが、来たる総選挙です。新型コロナから命と暮らしを守り抜き、支えあう日本へ変える――立憲民主党はその先頭に立ちます。
2021年10月14日
立憲民主党大阪府総支部連合会
代表 辻元清美